2006年 05月 29日
今日の夕暮れは魅惑的な紫色でした。だからと言って、神隠しに合うわけでもなく。 さて、今日を持ちまして自分、20歳となりました。 まあ、特に何も無くケーキくれただけですけどねwそれでも、まったりムードなので良し。 友人は森君がこれ↓をくれました。わざわざどうも~。 横にちらりと見える何かは気にしない。 しかし、これで気兼ねなく酒が呑める。飲酒運転はしないけどね。 日本酒を、どこかの美味い居酒屋に行って呑みたいなぁ。焼き鳥と一緒に。 最近、東方キャラの落書きをちらほら。でも、結構似てねえ・・・。 今の所見なくても何とか描けるようになったのが、妖夢とルーミア。ルーミア可愛いよルーミア。 ・・・ゴフン。まあ、現状では、とても見せられるようなものではないが。 只今、つよきすプレイ中・・・。 やっべ、やっぱおもしれーな。こういうハイテンションなノリは大好きですw マリオは終わった~。後はワールド全制覇だけだな。頑張るぜ~。 さて、今回気晴らしに短編でも書いてみました。 「ん・・・。」 かたん、かたん聞こえる音と共に、体に感じる微弱な揺れで目を覚ました香夏子は、少し目を開けた後、自分の置かれている状況について少し考えた。 (そう、確か私は今日、学童疎開で他県に行く事になって・・・それで、そう、電車に乗ってるのね。) まだ、少し眠い頭を回転させながら、香夏子は目をゆっくりと開ける。ふぁ、と小さく欠伸をした彼女は、ようやく、向かいの席に友人である実久を見つけた。 実久も、先程の香夏子と同じように、小さく息をしながら眠っている。 とりあえず、香夏子は暇なので、実久を起こす事にした。 「ねぇ、実久ちゃん。起きて・・・ね、実久ちゃん。」 「・・・ん、んん~・・・。・・・・カナ、ちゃん?」 中々起きなかったので、途中、肩を揺らしながら起こす。そのお陰か、彼女は気だるそうに目を開いた。 「・・・ここ、どこ?」 暫く沈黙した後、実久は、目の前にいる香夏子にそう訊ねる。 「ほら、私達疎開するじゃない。その疎開先へ向かう電車の中よ。」 「ああ、そう言えばそうだったわね。嫌ねえ、私、まだ若いのに呆けちゃって。」 おどけた様に実久が言ったので、私はくすくす、と堪えるように笑う。実久はそれに気づき、あはは、と大きく口を開けて笑った。 「そういえば、私たち以外に乗客がいないわね。」 ふと車内を見回した実久が不思議そうに言う。 香夏子も、倣って周りを見渡し、同じく不思議そうに首を傾げた。 「実久ちゃん。もしかして、私達寝過ごしたのかも。それで、皆に放ってかれたんだわ。」 「あ~、確かにそうかもしれないわね・・・。どうしましょう。」 言葉とは裏腹に、別に困ってなさそうに言う実久。 「まあ、別に良いじゃない。今は、何かそういうことはどうでもいい気分だわ。」 そう言って、実久は窓の方へと川を向ける。窓から見える風景は、大きな大きな山ばかりだった。だが、私達にはそれが、とても優しく、包み込んでくれるような、そう、まるで母の様な雰囲気を感じた。 「・・・どこまで行くんだろうね。」 「さあ、どこまで行くのでしょう?」 窓の外を眺めながら、二人は意味の無い問答をした。 「そう言えば、少し甘いものが食べたいわ。」 実久が唐突にそう言い放ち、香夏子を見る。香夏子は「はいはい」と言いたげな顔をして、ポケットの中から飴玉を二つ出した。 「はい。全く、甘いものが好きね。」 「ふふ、幾ら戦時中でも、私の甘い物好きは変わらないわ。・・・そう、変わらない。」 実久は薄く微笑みながら、飴玉を口の中に含む。次の瞬間には、頬が緩み、猫を思わすような顔になった。 「あはっ、実久ちゃんおかし~い。」 「あら、失礼ねえ。」 あはは、と二人はまた笑った。 「ねえ、カナちゃん。」 「なあに、実久ちゃん。」 風景を楽しんでいた香夏子は、実久に呼ばれたので、実久の方へと顔を向ける。 実久は、先程までのおどけた表情が消えており、今は幾分か真面目な顔をしていた。 「・・・どうしたの、実久ちゃん。」 実久の表情に多少戸惑いながらも、香夏子は用件を聞く。 「別に、簡単な事よ。・・・今、何時かしら。」 「えっ・・・。」 「・・・今、何時?あなた、時計を持ってるから分かるでしょう?」 もう一度、実久が聞き返す。香夏子は、その質問が、「他愛の無い事」だと頭で解っていたのだが、何故か、何も言えなかった。 「・・・え、と。」 言いよどむ香夏子に、実久は続けて言う。 「私達が、『これ』に乗ってから大分経つわ。・・・もう、降りてもいい頃だと思うのよ。」 「それと、持ってない、何て嘘は駄目よ。『乗る前』に、貴女は私に自慢して見せていたのを覚えているわ。」 「・・・気づいてたんだ。」 おずおずと、確認するように、しかし、確信を持って香夏子は実久に言う。実久は、当然、と言った。 「・・・何となく、雰囲気で、ね。正直、知りたくも無かったわ。でも、解った以上、もうここにいる必要は無いわ。」 「うん・・・御免ね、私の身勝手で、長い時間こんな所に居させて。」 俯きながら、香夏子はそう言った。 「別に良いわ。私だって、貴女の立場だったら、同じ事をしていたかもしれない。それに・・・。」 「それに?」 「貴女と、『最後』に話せて嬉しく思ってる。」 実久が優しく微笑む。香夏子は、その表情を見て、目の辺りが熱くなるのが解った。 「・・・ぐす、私も。何で、実久ちゃんに此処で会えたか知らないけど、私も嬉しかった。」 流れてくる涙を腕で拭い、香夏子は、普段大事にしていると、実久に自慢していた金色に輝く懐中時計を、もんぺの穴から取り出す。 香夏子は、時計の表面を見て、次に実久の顔を見た。 「それじゃあ、言うね・・・。今、今は・・・。」 「・・・・・・・。」 実久は、目を瞑った。 「今は・・・8時、15分・・・。」 ・・・・・・・・「何で、貴女と『此処』で話できたのか、何となく想像はつくけど・・・恥ずかしいから言わないわ。」・・・・・・ ・・・・・・・・「では、また、いつの日か会いましょうね、カナちゃん。」・・・・・・・ ・ ・ ・ 某県某駅。 何もかもが燃やされ、吹き飛ばされた駅。 そこに、沢山の焼け焦げた、人だったものが転がっていた。 皆は一人一人、様々な状態で死んでいた。 だが、ただ「一組」。 一人が庇う様に、もう一人を抱いている二体の死体があった。 そして、その庇われているような、もう一人の死体に抱かれているもう一人の死体の右手には、所々鍍金の剥がれた懐中時計が強く握り締められていた。 その時計は、8時15分丁度を境に、止まっていた。 ~終~ 結構稚拙な文章だと思います。ここまで読んでくれた根気のある人は有難う御座います。 人って死んだらどうなるんでしょうね?現実的な見方もあるかもしれないし、非現実的な、言ってみたら幻想的な見方もあるのかもしれない。 俺は、言ってみれば幻想的なほうを取りたいですね。電車に乗りながらぶらり冥界旅行。縁起でもないな。 しかし、六十年目の東方裁判聞いてたら、何か泣けてきた。
by Horyday
| 2006-05-29 20:50
| 雑記
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